「これ、なんだかわかりますか?」
甥っ子が今日もわが家にやってきました。
彼のお気に入りはファンタグレープ。そこで今回は、ジュースを使って手づくりおやつに挑戦してみました。ゼリーにする予定だったのですが、どうやらゼラチンの分量を間違えてしまったようで、仕上がりは見事に“デュルンデュルン”。そのままでは残念すぎるので、製氷機に流し込み、即席のシャーベットにしてみたのです。
さて、そのお味はというと……「う~ん、まぁまぁ」。
何とも微妙なリアクション。でも、正直なところ私自身も「まぁまぁ以下」だと思っていたので、そこは同感です。
そんな甥っ子の顔を見ているうちに、ふと、自分の子ども時代を思い出しました。
専業主婦だった母は、よく手づくりのおやつを作ってくれました。シャービック、プリン、ゼリー、ホットケーキ、そしてパンの耳を揚げて砂糖をまぶしたもの。あのザクザク食感のパン耳だけは大好物でしたが、それ以外はちょっぴり苦手で……心の中では、「市販のお菓子の方が美味しいのに」と思っていたのです。
今思えば、その「思いついたらやってみる」という勢い。まさに今の私と同じ。母も、ただ作っていただけじゃなく、面白がりながらキッチンであれこれ“実験”していたのかもしれません。
亡き母に真意を確かめることはできませんが、きっと時間があったからこそ、ふつふつ湧き上がる好奇心に身をまかせていたのでしょう。料理は得意ではなかったはずなのに、クリスマスには鶏のお腹に詰め物をしてローストチキンを焼いたり、サラダ油の再利用に挑戦して、石のようにゴツゴツした手づくり石鹸を作ったり。とにかく何でもやってみる。その試みの数々に、家族がとばっちり(あるいは実験台)になることも、しょっちゅうありました。
それでも、母が生きた36年間には、そんな“楽しさの実験”がぎゅっと詰まっていたんだと思います。
そして、その一つひとつが、今も私の中に、ちゃんと記憶として残っているのです。
さて、今回のファンタシャーベットは、微妙な結果に終わりましたが、懲りずにリベンジ。明日はまたファンタグレープを買ってきて、今度は氷の代わりに“氷ファンタ”で炭酸ドリンクを作ってみる予定です。
……たぶん、また「う〜ん、まぁまぁ」と言われるでしょうけど。
でもきっと、こういう何でもないやりとりが、また誰かの記憶に残っていくのだと思います。
日常の中に、物語はたくさん眠っています。
あの日の味、母の姿、家族の笑い声――それらは、あなたの人生を彩る大切な記録です。
思い出を綴ることで、心豊かに穏やかになれる時間が尊いと思う、今日の午後でした。


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